『A PIT AUTOBACS SHINONOME』へのリニューアルの軌跡

日本初のカー用品のワンストップショップ オートバックスを開発し、第1号店を大阪府大東市に出店
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日本初のカー用品のワンストップショップ オートバックスを開発し、第1号店を大阪府大東市に出店

これまで、オートバックスは1974年の1号店オープン以来、

カー用品・カーメンメンテナンス等のサービスをワンストップで提供してきましたが、時代の流れと共にクルマにまつわる環境も大きく変化しています。

 

そこで、時代の流れと多様化するお客様のニーズに応えるべく、

さまざまな切り口でクルマの楽しさやカーライフの魅力に触れていただき、

多くのお客様が気軽に足を運んでいただくために

店舗リニューアルのプロジェクトが始まりました。

 

特にオートバックスグループのフラッグシップ店舗であり、日本最大の売上高を誇るスーパーオートバックス東京ベイ東雲は、

従来のオートバックスを進化させた、「これからのクルマに関わる全てにワンストップで“出会える”新しいオートバックス」を体現する店舗として大規模な店舗リニューアルするに至りました。

 

同店舗では新しい挑戦として、蔦屋書店等を運営するCCC社とコラボレーションし、普段クルマとの関わりが少ないお客様にも快適に楽しんでいただける店舗空間を提供し、新しいお客様の開拓にも力を注いでいます。

“A PIT”のネーミングに込められた思い

このように店舗リニューアルを進めていきながら、私たちは店名に『A PIT』と名付けました。

私たちが定義する『A PIT』とは、

  • メンテナンスやチューニングを施す”PIT”
  • 居心地の良さやくつろぎを提供する”PIT”
  • クルマと人のそれぞれのための"PIT"

と位置付け、お客様一人ひとりににとっての”PIT”を目指すことから掲げています。

 

そして、「クルマもカラダもピットイン」というコンセプトのもとに

「安心・安全」「体験価値」「自己実現」の3つの価値提供を目指し、

これまでのオートバックスとは一味違う店作りに日々チャレンジしています。

 

店舗イベントも定期的に開催しており、クルマ好きのお客様に加え、
ご家族の方やお子様が参加できるイベントを多数企画し、実施しています。

 

店舗イベントの様子
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店舗イベントの様子

『A PIT AUTOBACS SHINONOME』イベント情報はこちら
URL:https://www.apit-autobacs.com/event/

“店舗作りのこだわり”

A PIT AUTOBACS SHINONOMEは2018年11月の開店以降、日々試行錯誤を繰り返しながら、

今までにないオートバックスとして「お客様が楽しめる・また来たくなる」気持ちを大事にした店舗を目指し、運営をしています。

そんな『A PIT AUTOBACS SHINONOME』では常にクルマに関わるさまざまなテーマを掛け合わせた店舗作りを心掛けています。

 

以下に、具体的な店舗やサービスのこだわりの一部をご紹介します。

1)お客様が新しい発見を体験できることを考慮したゾーニング

これまで主流だった商品カテゴリー別展開ではなく、
「文化、旅、スポーツ、自然、家族/子ども/ペット、安全、キレイ、ガレージ、こだわり」といった
ライフスタイルに関わるテーマに沿った売場作りを展開し、
クルマとの新しい発見を体験できる場と商品ラインナップを考慮しています。

2)PITの見える化+スタッフ指名

お客様に専用端末をお渡しし、店内のどこからでもピット内でのメンテナンス作業の様子をご確認いただけます。

また、ピットスタッフ指名制度は、お客様の愛車をよく知るスタッフに安心してメンテナンスを依頼できます。(有料です)
ピットスタッフも信頼度を上げるために日々研鑽しています。

 

3)ご予約のお客様をお出迎え

カーケアや車検のご予約をいただいたお客様の来店時に店舗スタッフがご予約いただいた方専用駐車場でお出迎えし、
そのまま車両をお預かりします。前方駐車できることにより誰でも安心して車を止められる工夫がされている。
お客様の大切な時間を快適に過ごしていただけるよう、このような新しいオペレーションを導入しています。

 

『A PIT AUTOBACS SHINONOME』コンセプトムービー

新業態『A PIT AUTOBACS SHINONOME』への挑戦と思い

これまでのオートバックスとは異なる『A PIT AUTOBACS SHINONOME』の
ブランディングと業態開発を手掛けたのは株式会社オートバックスセブン執行役員の山添 龍太郎。

山添が推進するオートバックスブランドの再興と『A PIT AUTOBACS SHINONOME』の新業態開発にかける思いや挑戦について聞きました。

 

オートバックスをこれまでにない新ストアブランドで活気づける!

『A PIT AUTOBACS SHINONOME』は2018年11月にフラッグシップ店舗としてリニューアルオープンしました。

そのリニューアル店舗開発を率いたのが山添。当時のリニューアル構想について「オートバックスブランドは定着しているものの、オートバックスの新たなステップとして、新規ブランド構築の構想と新しい姿を体現するために“A PIT”ブランドと店舗オープンに踏み切りました」と話します。

 

オートバックスに来店したことがないお客様へのアプローチを主要なテーマに据え、長年培ってきた取付サービスの圧倒的な強みを新店舗に生かしながら、品ぞろえ以外の来店動機作りにも注力する必要性を感じていました。

 

そこで、以前T-ポイントの店舗導入をきっかけに関わりのあったカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(以下CCC社)と打ち合せを重ね、CCC社運営の蔦屋書店と連携し、新しい店舗・空間作りを手掛けることに。
「蔦屋書店の成功ポイントである「BOOK&CAFÉ」。BOOKとCAFÉを別々の要素としてではなくセットで考え、ゆっくりくつろげる空間を提供することで、新しいオートバックスのスタイルができる」と山添は話します。

 

「A PIT」に対するお客様の反応に変化の兆し

A PIT AUTOBACS SHINONOMEの時間の経過と共にこれまでオートバックスに来店されなかった地域在住のお客様の来店が増え、奥様が旦那様を連れてくるといったシーンも見受けられるようになりました。

 

また、SNS(twitterやみんカラ等)でもポジティブな評判が増え、「東雲エリア在住のお客様に居心地いい&かっこいいと感じていただける空間としてご利用いただきたい」という山添の狙いが見事にマッチ。当初から掲げていた「取付サービスと快適な空間」のコンセプトを丁寧に体現するプロセスが、結果としてお客様への認知拡大と来店のきっかけ作りに生かされ、功を奏しています。

「A PIT」ブランドはじっくり長い時間をかけて育てる

さまざまな成果の芽が出始めている「A PIT」ですが、山添は「”A PIT”の成功ポイントを新規店舗や他店舗に流用する視点は今のところありません。例えば、蔦屋書店が8年かけて今の姿があるように、A PITもゆっくりと時間をかけて、強みをさらに伸ばし熟成させ、これまでのオートバックスとは違う世界観を醸成させることに注力していきたい」と話します。


そのように語る背景には「”A PIT”で生まれた成果を他店舗や”A PIT”の新規出店に生かせないわけではありませんが、必ずしも他のオートバックス店舗空間やすべての地域エリアにマッチするとは考えにくいと思うからです」という考えもあり、オートバックスのフラッグシップ店舗としての在り方を日々挑戦しています。

「A PIT」ブランドの今後の“挑戦”とは

今後「A PIT」ブランドで手掛けたい挑戦の1つとして「地域密着の視点を意識して、地域で働き手を作りたい」を山添は掲げています。


「時代は変わっても、人と人とのふれ合いを通じたコミュニケーションはなくらない。だからこそ、お店を地域に根付かせ、地域の方々に『この店で働きたい・来たい』と思っていただけるサイクルを回すことに挑戦していきたい」と話し、人々が寄り添える店舗作りこそがブランディングにも大きく寄与すると考えています。


さらに、「オートバックス店舗展開初期の頃から掲げる“車の経費を下げる”をテーマに良いサービスをお手頃価格で提供する姿勢は変えずに、サービスの受けやすさを充実させ、私たちの考える『クルマ文化』=『お客様が車を利用する機会を大切にしていただき、オートバックスがお客様をサポートする」を大切にしていきたい。
そして国産車だけでなく、輸入車や電気自動車など多様化する車にも対応したサービスも提供していきたいです」とも話します。

 

今後もオートバックスセブンでは「A PIT」ブランドの果敢な挑戦を続け、新しいオートバックスの確立を目指していきます。

 

 

次回は後編として、『A PIT AUTOBACS SHINONOME』店内の空間づくりと挑戦について迫ります。

 

『A PIT AUTOBACS SHINONOME』店舗ホームページはこちら
URL:https://www.apit-autobacs.com/