当社はモータースポーツ文化の健全な発展を目的に、世界に通用する日本人ドライバーを育成するべく、元F1ドライバーの鈴木亜久里氏と一緒に、「ARTA Project(AUTOBACS RACING TEAM AGURI)」を設立し活動しています。また、国内最大の観客動員数を誇るSUPER GT への参戦に加え、SUPER GTシリーズのタイトルスポンサーとして20年以上に渡り活動を支援しています。
そして2020年4月、さらなるモータースポーツの発展と新たなるモータースポーツ文化の創出を目指し「JeGT(Japan electronic sports Grand Touring)GRAND PRIX」の大会スポンサーとして始動。eモータースポーツの分野でもクルマ社会の創造や活性化を実現していきます。

成長するeスポーツの世界でモータースポーツの裾野を広げ、けん引する

海外ではプロも存在するeスポーツ

eスポーツ(electronic sports)とは、コンピューターゲーム、ビデオゲームを使ったスポーツ競技のこと。レーシングゲームやスポーツゲーム、パズルゲームなどのジャンルや、複数プレイヤーが2つのチームに分かれ、相手の陣取りをするようなゲームなど多岐に渡るタイトルがあります。米国では、2019年に優勝賞金300万ドル(約3億円)の大会が開催されるなど、eスポーツは世界的に発展しています。

 

日本におけるeスポーツは、世界と比して発展途上であるものの、その認知度は年々高まっており、市場規模は2019年で61億円、2023年までに約2.5倍に成長する(出典:KADOKAWA Game Linkage)と言われています。また、2019年10月には茨城県で開催された国体(国民体育大会)の文化プログラムで初めてeスポーツ大会が開催されており、今後の成長が期待できる分野です。

20年以上に渡りモータースポーツ文化を支えてきたからこそできる、eモータースポーツへの挑戦

当社は、SUPER GTのタイトルスポンサーやARTAの支援活動など、モータースポーツ活動に長年携わり、モータースポーツ文化の発展に貢献してきました。これらの活動は、「クルマ」に関するさまざまな体験を通じて、もっと安全に、楽しく、自分らしく、これからのクルマ社会に新しい価値をもたらしたいという想いから取り組んでいます。

eモータースポーツ事業を担当するARTAスポーツ事業推進部 舟越 竜雅(ふなこし りゅうが)にレーシングゲームを使ったeモータースポーツ立ち上げについて聞きました。

「今回、eモータースポーツへの関わりを決めたのは、今までモータースポーツ文化を支えてきた中で、“もっと多くの方にクルマを好きになってもらいたい”という想いからです。

この活動を通じて、これまでモータースポーツに興味のなかった方々を含め、より多くの方々にクルマ好きになってもらいたい、またモータースポーツファンの方々に対してはeモータースポーツという新しいジャンルを体験していただき、モータースポーツの新たな楽しみ方を見つけていただきたいと思っています。
現在、着実に競技人口が増えているeスポーツへいち早く参入し、“eモータースポーツ”という新たなジャンルを立ち上げることで、多くの人々にクルマを触れて頂く機会を提供し、クルマを好きになってもらいたいと考えています。また、その結果として、 “eモータースポーツと言えばオートバックス”、そう想起してもらえるようにしたいです。」

 

eスポーツは、性別、年代に関係なく、楽しんでもらえるスポーツです。実際のクルマの運転には、運転免許が必要不可欠ですが、eスポーツのバーチャル上でクルマを運転するのに運転免許は不要です。そのため、ゲーム機など必要最低限の設備があれば、免許の有無に関係なく、クルマに興味のあるお子様から年配の方まで、誰でも気軽にeモータースポーツのレースに参加することができます。
また、運転したいと思っていた憧れのクルマを運転したり、テレビでしか観たことのないレースサーキットを走行したりと、非日常的な体験ができるのもeモータースポーツの魅力の一つと言えます。

舟越「主なターゲットは、アニメ、ゲーム、レースなどのファン層で、これらに共通しているのはZ世代(※注1)が多いということです。長期的にはZ世代をeモータースポーツの世界に取り込み、クルマへの関心を高め、“現実のクルマにも乗ってみたい”と思っていただくきっかけになればと考えています。そして、実際にクルマを所有された際には、もちろん、オートバックスの店舗をご利用いただきたいと思います。」

 

注1:Z世代とは、「デジタルネイティブ世代」とも言われる、1996年以降に誕生した、子どものころからスマートフォンやSNSの存在が身近な世代を指す。

このような思いから、モータースポーツの健全な発展を目的として、SUPER GTシリーズのタイトルスポンサーとして長年支援してきた当社が、世界に通じるeモータースポーツ事業の立ち上げを目指すNGM株式会社(以下NGM社)と協働し、eモータースポーツ大会「JeGT GRAND PRIX」のメインスポンサーとして大会を支援していくことを決めました。

2020年10月 JeGT公式シリーズ会見での NGM株式会社 代表取締役 北浦 諭氏(左)と<br/>株式会社オートバックスセブン 代表取締役 社長執行役員 小林 喜夫巳(右)
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2020年10月 JeGT公式シリーズ会見での NGM株式会社 代表取締役 北浦 諭氏(左)と
株式会社オートバックスセブン 代表取締役 社長執行役員 小林 喜夫巳(右)

プロレーサーとトップゲーマーの競演「JeGT GRAND PRIX」オンライン大会開催

2020年5月および8月にJeGTのオンライン大会を開催

2020年5月および8月にオンライン形式にて「JeGT GRAND PRIX」のエキシビション大会が開催されました。しかし、この大会は当初の計画とは大きく違っていました。

 

舟越「もともと、パブリックビューイングのような形式を想定していました。会場に、大画面のモニター、ステージ上にはシミュレーターを複数台設置してドライバーが操作し、それを実際に会場に集まった観客の皆さんに見ていただき、YouTube上でも配信する、というのが当初の想定でした。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大によって一つの会場に多くの観客を集める形式での大会開催が困難な状況となり、完全オンライン化に舵を切りました。オンラインでの開催は当初から想定していたわけではなかったのですが、もともとeスポーツは、オンラインとの相性が良く、人が1か所に集まらなくてもイベントが開催できたことは良かったと感じています。」

オートバックスだからこそ実現したプロレーサーの参戦

「JeGT GRAND PRIX」の見どころのひとつとして、SUPER GTに参戦するプロレーサーとトップゲーマーとの競演が挙げられます。
5月のオンライン大会には、2020年のARTAのチームドライバーから、野尻選手、福住選手、大湯選手のプロレーサー3名が参戦し、イベントを盛り上げました。

 

舟越「やはり、リアルとバーチャルでは異なる点も多いようです。例えば、バーチャルでは事故や怪我のリスクがないため、リアルのレース以上に攻められる醍醐味があると同時に(通常のリアルのレースでは発生しないような)無茶な運転もできてしまいます。一方で、シミュレーターの再現性については、リアルとは異なるものの、ステアリングの重さや揺れ方、シートから受ける路面の振動などの再現性は高いと聞きます。

リアルのプロレーサーとトップゲーマーが競い合う構図をつくり、リアルとバーチャルを融合させることは、長年、モータースポーツ活動を支援してきた当社ならではの仕掛け(演出)ではないかと思います。リアルレースのファンにとっても、eモータースポーツのファンにとっても、強い興味をもって、観ていただけるのではないでしょうか。」

国内最高の賞金総額を誇る公式シリーズ「AUTOBACS JeGT GRAND PRIX 2020 Series」開幕

 

そして、いよいよ2020年12月19日(土)から、当社初の公式シリーズとして国内最高の賞金総額500万円をかけた「AUTOBACS JeGT GRAND PRIX 2020 Series」が開幕します。
公式シリーズもオンラインでの開催から始まりますが、2021年3月の最終戦は、そのときの社会情勢にもよりますが、オフライン形式での開催を目指して準備が進められています。プロレーシングチームや自動車関連企業を呼んで盛り上げていく計画です。

ゲームならではの観る楽しさを体験してほしい

舟越は、観戦するときの楽しさについてもこう話します。
「リアルさながらの映像が織りなす、追い抜くときの興奮やピットインのタイミング、タイヤ戦略などはリアルレースと共通した見どころです。また、ドライバーの視点でのレース映像や追い抜く瞬間を間近で見られることは、ゲームならではの観戦ポイントです。レースファンの方はもちろん、日ごろクルマを運転しない方にも楽しく観戦いただけると思います。」

 

この大会は、個人戦(INDIVIDUAL MATCH)とチーム戦(TEAM BATLE)の2つのカテゴリーで争われます。公式シリーズ詳細は、以下よりご確認ください。

リアルとゲームが融合する興奮を、より多くの方に届ける

ゲーマーからリアルレースの世界に

「JeGT GRAND PRIX」は、観る楽しさはもちろん、将来的にゲーマーからプロレーサーを目指すきっかけづくりとなることも想定しています。


舟越「現在は、ARTAのチームドライバーの大湯選手が、リアルとバーチャルの二刀流ドライバーとして活躍しています。これから、もっと多くのプロレーサーの参戦を増やしていくとともに、ゲーマーからプロレーサーになる方への道も拓いていきたいです。

まだごく数例ですが、実際にゲーマーからプロレーサーに転身した方もいて、JeGTでもリアルでプロレーサーになりたいという方の支援ができたらと思っています。リアルでのプロレーサーを目指すには、車両代や練習費など費用面での負担が大きなハードルとなって、チャレンジすることは容易ではありません。しかし、JeGTを通じて、トップゲーマーとして実績を重ねることでリアルレースへの挑戦の機会を得て、バーチャルからリアルへ転身する、ということも将来的に実現できるかもしれません。

JeGTに参加することで、バーチャルの世界にとどまらずリアルの世界に挑戦して、活躍できる可能性があるというのは、とても夢のあることではないかと思います。現在のJeGT認定ドライバーの中からそのような人が現れて、若者が憧れるような存在になってくれることを期待しています。」

 

身近に体験する楽しさも感じてもらいたい

現在のJeGTの認定ドライバーは45名ほどいますが、性別・年代を問わず、さまざまな方に出場いただける「JeGT CHALLENGERS」というクラス別の大会の開催も予定しています。12月の公式シリーズに合わせて「40歳以上の方限定」というクラスを設け、一般の方(JeGT認定ドライバーではない方)にも門戸を広げ、多くの方に気軽に参加いただけるようにしています。


今後は、「17歳以下限定」や「女性限定」など、さまざまなクラス別の大会を企画し、多くの方に楽しんで頂けるような仕掛けを考えていきます。クルマ好きを増やすという観点からすると、たくさんの方に観ていただくだけでなく、実際に参加いただく機会も増やしていくことで、「クルマ好き」の裾野を広げていきたいと考えています。

リアルのSUPER GTとバーチャルのJeGTを融合させ、そこから新たな価値を創出していく。性別年代を超えて、観る楽しみや参加する喜びを提供し、今後も、一貫してモータースポーツを支え続けることが、クルマ業界全体の活性化に繋がり、社会貢献の一環でもあるという信念のもと活動を続けていきます。