当社は、次世代人材の育成と地域の活性化を目的に、産学官連携による取り組みを行っています。

今回は、産学連携プロジェクトのひとつ、大阪芸術大学と取り組み~当社が運営する複合商業施設「ama do(以下、アマドゥ)」におけるシンボルサインのデザインコンテスト~についてご紹介します。

大阪芸術大学について

「想像力」と「創造力」で社会を変える。未来を切り拓く「チカラ」を学ぶ。広大なキャンパスに多様な芸術ジャンルの15学科が集結する総合芸術大学です。発表の場を多く設ける「実践教育重視型」で「社会に貢献できる力」を育成しています。
今、企業が求める「主体性」「課題発見力」「創造力」を「アート」を通じて養い、未来を切り拓いた卒業生が、全国・各業界で活躍中です。

商業施設「ama do(アマドゥ)」とは

当社が運営する複合商業施設のひとつama do(アマドゥ)は、2002年12月に「Favorite oasis(フェイバリット・オアシス)」というコンセプトのもと、複合商業施設として兵庫県尼崎市にオープンしました。飲食店や雑貨店、ホームセンターやスーパーオートバックスなどさまざまな業態の店舗が集合した地域密着型の施設で、地元の皆さまに長くご愛顧いただいております。

コンテスト開催の背景

2002年のオープンから22年が経過し、施設中央に設置しているメイン看板の老朽化のため、新たなシンボルの設置を検討していました。施設の顔であるシンボルサインを「20年後を見据えた、施設の象徴となるデザイン」としてコンセプトを決定しました。若い感性やアイデア、技術を持ち、すでに多くの企業とコラボレーションを数多く実施している大阪芸術大学と取り組みたいと思い、同大学の学生を対象に「アマドゥシンボルサインデザインコンテスト」を開催することとなりました。この取り組みは、学生の新しいアイデアや感性を企業活動の一部に取り入れることで従業員の刺激となることはもちろん、学生にとっては学内で学ぶだけでなく、知識やスキルを社会的に評価される体験により、夢を持つきっかけになればという思いを込めて実施されました。

 

 

2024年2月、デザイン学科に所属する学生を対象にアマドゥの施設の概要や新シンボルサインのコンセプトなどの説明会を実施し、デザインコンテストには14名の学生に参加いただきました。

 

応募作品はアマドゥショッピングモール内へ約1週間掲示し、お客様による一般投票を実施しました。

さらに、空間づくりのプロフェッショナルである(株)丹青社のクリエイティブエキスパート林野友紀氏による講評をもとに、当社にて最優秀賞をはじめとした各賞を選定しました。

 

<最優秀賞> 孫 元昊さん(大阪芸術大学デザイン学科 新4年)

 

■デザインテーマ「熱帯の穏やかな一日」

コンセプト:尼崎の美しい海岸と観光の特徴を表現しました。情熱的な熱帯をテーマに選び、人々に楽しいショッピングの気分を呼び起こすようにしました。深い青い空は、強烈な太陽光に照らされても非常に高い視認性がある色を使いました。

<審査員賞> 古橋 緋夏さん

■デザインテーマ「良い日」

コンセプト:家族連れが多いイメージを受けたので、楽しそうな家族とオアシスをイメージしてデザインしました。アマドゥの外観を崩さないよう、建物の雰囲気とマッチするような色味で構成しました。

<審査員賞> 野間 ちひろさん

■デザインテーマ「南国のまち」

賑やかで、明るい場所になるようにという考えから、カラフルな南国の鳥たちを描きました。人が遊びにくる愉快な場所というイメージです。

<エスポワール賞> 平田 圭亮さん

■テーマ「出発」

車は、目的地に行くために使用します。目標、目的に向かって走ってほしいという願いを込め、車がアマドゥの惑星に向かって走っている構図にしました。また、他国では戦争などがあり、平和に向かってほしいという思いで、車のナンバーをPEACEにしました。車とアマドゥの惑星に目がいくように、配色にしました。

<サステナブル賞> 宮崎 華鈴さん

■テーマ「未来のアマドゥ上空」

未来のアマドゥ上空をイメージしました。親子層を意識して、感覚的に楽しそうで動物メインのイラストにしました。どんな動物も一緒に過ごしている様子に、人間も差別なく過ごせると良いなという思いを込めました。
 

<フェイバリット賞> 木村 哉太さん

■テーマ「南国の海辺」

アマドゥの雰囲気に合うように南国風のデザインにしました。あえてレトロ感を全面に出していつまでも使えるようなデザインにしました。

 

 

最優秀賞を受賞した孫 元昊さん(中央)

 

最優秀賞作品に選出された孫 元昊さんの作品「熱帯の穏やかな一日」は、3月31日(日)に、新たなシンボルとしてメイン看板に設置されました。

 

デザインコンテストを終えて

最優秀賞を受賞した孫 元昊さんは、「自分の作品が街の風景になるというのは、とてもうれしく誇らしく思います。今後の進路を決める上でも、とても大きな自信になりました。貴重な経験をさせていただき感謝しています」と話しました。

参加した学生たちはまだクルマを持っていませんでしたが、半数はいずれ欲しいと考えており、「クルマで出かける人々のワクワクする気持ちや、ほっと一息つける場所のイメージを膨らませ、未来の自分を想像して意欲的に取り組んだ」と言います。また、「企業との取り組みは世の中に自分の関わった商品やデザインがカタチとして残ることが最大の魅力であり、その分プレッシャーも大きい」、「作品が選ばれ評価されることはとてもうれしいし誇らしい」とコンテストの魅力と受賞の喜びを語ってくれました。

 

今回の取り組みで、学生らのフレッシュな感性によりシンボルサインが刷新できたことは、当社にとっても良い刺激となりました。また、今回の経験が学生の皆さんのさらなる将来を見据えた活動や夢につながれば幸いです。

 

当社は、今後もさまざまな活動を通じて、次世代を担う人材育成や地域の活性化につながる取り組みに積極的に挑戦してまいります。

 

・アマドゥ公式HP:https://www.ama-do.com/info/amado_sign/

・大阪芸術大学 https://www.osaka-geidai.ac.jp/

・株式会社丹青社 https://www.tanseisha.co.jp/