2022年4月1日(金)、ダイワロイネットホテル東京有明にて2022年度入社式を開催いたしました。新入社員に向けた代表取締役 社長執行役員 小林喜夫巳のメッセージを、以下の通りお知らせします。入社式においては、新型コロナウイルス感染拡大の防止に努め、手指の消毒やマスク着用、十分な距離を確保しながら対面形式で実施いたしました。

 

(はじめに)
 新入社員の皆さん、入社おめでとうございます。数多くの企業から、オートバックスセブンを選んでいただき、誠にありがとうございます。

 新型コロナウイルスの感染拡大は長期化し、未だ予断を許さない状況ではありますが、本日一堂に会して、入社式を開催できることを非常に嬉しく思います。昨今は、コロナ禍だけでなく毎年の異常気象、そして今まさに世界で起きている軍事侵攻といった激しい変化が起こっています。今まで当たり前だと思っていたことが当たり前ではない状況において、私たちは、何が本質的に大切なことか見直す機会を与えられているのだと考えています。
 そのような中、皆さんが当社に入社していただいたことは、非常に大切で有難いことです。改めてお礼申し上げます。

 

(新入社員への期待)
 ここには、オートバックスのフランチャイズ本部である当社へ入社いただいた方々が集まっていますが、オートバックスグループ全体では約500名の新入社員が皆さんの仲間として入社しています。それぞれ役割は異なりますが、同じ仲間がいることを忘れず、切磋琢磨し成長いただけるよう願っています。
 当社は、これからのオートバックスセブンを担っていただく人材として、「挑戦意欲」、「成長意欲」、「やり遂げる力」、「柔軟性」、そして「本質探求力」といった要素を求めて採用活動を進めてまいりました。そして、それらの要素を持つ、非常に優秀な皆さまを迎えることができたと考えています。皆さんの持つこれらの要素を大切にしながらさまざまなことに挑戦し、知識や能力を身につければ、これに勝るものはありません。

 

(創業の精神)
 1974年、オートバックスグループは日本初のカー用品ワンストップショップとして、第1号店を大阪府大東市に出店しました。当時は、タイヤやバッテリーは商品ごとに別々の店で取り扱っていましたが、その垣根をなくし一つの店舗で販売したことや、お客様にとって不透明であった工賃を明確に提示したことといった前例のない挑戦を続けました。このように、私たちはお客様にとっての利便性を追求し、モータリゼーションの進化とともに、カーライフ文化を創ってまいりました。
 それから48年が経過した現在は約600店舗を展開し、「クルマのことならオートバックス」として、お客様へ安心・安全の提供を行っています。

 

(当社の目指す姿について)
 ご存知のとおり、自動車業界は100年に一度の転換期にあり、クルマを取り巻く環境は日々目まぐるしく変化しています。自動運転やEVの普及などクルマ自体が変化する中でも、私たちは安心・安全の商品やサービスを提供し続けていかなくてはなりません。例えば、自動ブレーキといった高度な安全装置は常に正しく作動しなければその機能を発揮できません。これらの装置を私たちが整備・校正することにより、その機能が正しく働くことでお客様は安心して乗り続けていただくことができます。
 また、クルマに対しての在り方も変わります。例えば自動運転となり運転する必要がなくなったときに必要となるものは何でしょうか? 想像してみてください。本を読んだり、動画などのエンターテインメントを楽しんだりするかもしれません。そのときにはどんな商品が必要になるのでしょうか。さらに、移動した先では、どのような楽しみ方があるでしょうか。自然の中でのキャンプもそのひとつですが、クルマを中心にした楽しみ方はもっとたくさんあります。

 私たちは、これまでの常識に捉われず、お客様がクルマを使うあらゆるシーンに合わせた商品・サービスを提供し続けていく必要があります。

 

(大切にしている価値観:3つのCV)
 そのために、私たちがオートバックスグループとして大切にしている「3つのCV」という価値観があります。これは、「Customer Voice」、「Change Value」、「Challenge Vision」の3つのキーワードの頭文字をとった言葉です。
 「Customer Voice」とは、お客様の声をしっかり聞いて、それを私たちの商品・サービスに反映していきましょうということです。これはお客様だけでなく、当社やオートバックスグループの仲間に対しても同様で、相手の話を「聴く」ことにこだわっていただきたいと考えています。「Change Value」とは、当社が提供している3つの価値である「安心・安全」、「体験・発見」、「自己表現」について、多様化するお客様のニーズに合った商品やサービスを探し続けていくという、私たちの意思を表しています。また「Challenge Vision」とは、常にチャレンジし続け、100年先もお客様から求められる企業になるという想いが込められています。

 

(挑戦し続けることの大切さ)
 当社が2019年から推進している「5ヵ年ローリングプラン」では、これまで競合だったような事業者とも連携し、お客様視点でスピード感を持って利便性を向上していくことを目指しています。オートバックス事業を起点に、お客様の定義やお客様との接点を変え、売り方や売り先、売る場所、さらには売る物そのものを変えるといった活動を通じて挑戦を続けています。

 ここにはクルマに詳しい方、今はまだクルマに詳しくない方もいらっしゃるかと思います。皆さん一人ひとりの新しい視点で、疑問に思うことや改善してはどうかと感じることなど、どんどん発信してください。皆さんの柔軟で自由な発想を生かして、多くのことに挑戦していただきたいと思っています。

 

(最後に)
 最後に、私は今年6月の株主総会をもって社長を退任し会長となります。6月からは堀井さんを社長とした新体制で、激しい変化の中でも組織の力を最大限に発揮していきます。当社も変化することで、これまで以上に高い実行力と推進力を持ち、組織として目指すビジョンに向かっていきます。

 

 ぜひ皆さんと一緒に、100年先もお客様から求められる企業として、常に新しい価値を提供し続けられるよう、これからも挑戦していきたいと思います。皆さんの当社での活躍を期待しています。本日は誠におめでとうございます。

代表取締役 社長執行役員
小林 喜夫巳