グループの力をつなぎ、「中古車流通エコシステム」の実現へ

中古車市場を取り巻く環境は大きく変化しています。
オークション相場の上昇による仕入れコストの高騰、顧客ニーズの多様化、そして限られた車両を巡る激しい競争。こうした環境変化の中で、中古車事業には従来の流通構造にとらわれない新たな発想が求められています。

オートバックスグループでは今、その実現に向けた挑戦が始まっています。
その中心にあるのが、車買取・販売事業を展開する「オートバックスカーズ」と、自社ローンを強みに中古車販売を行う「オトロン」の連携です。
それぞれが培ってきた強みを結び付けることで、車の買取から商品化、物流、販売までをグループ内でつなぐ新たな中古車流通モデルの構築を進めています。
目指すのは、中古車の価値を最大限に引き出しながら、流通全体の効率化を実現する「中古車流通エコシステム」です。

 

 

オートバックスカーズとオトロン、それぞれの強み

オートバックスカーズは、2002年から車買取・販売事業を展開してきました。
「正直商売」を事業理念に掲げ、特許取得の車両査定システム「査定Dr.」を活用し、経験や勘だけに頼らない統一基準での査定を実現。業界に先駆けて査定価格の5日間保証を導入するなど、安心・適正な中古車売買サービスを提供してきました。
オリコン株式会社が発表したオリコン顧客満足度調査「中古車販売店」「車買取会社」では、5年連続で総合1位に選出されており、高い支持を集めています。

 

2026年6月現在、全国420店舗のネットワークを展開し、2025年度には28,000台を買い取り、37,000台を販売しました。
 

一方のオトロンは、独自の審査基準による自社ローンを強みに、一般的なオートローンの利用が難しいお客様にも中古車購入の機会を提供しています。
また、埼玉県羽生市と岐阜県大垣市に商品化ファクトリーを構え、整備や板金、美装などを通じて車両価値の向上にも取り組んでいます。2025年度の販売台数は6,000台にのぼります。

 

両社の強みは明確です。


オートバックスカーズは「良質な車両を集める力」。
オトロンは「車両の価値を高め、お客様へ届ける力」。


それぞれが独自の強みを磨いてきたからこそ、互いの強みを掛け合わせることで、新たな価値創出が可能になると考えました。
 

グループの強みを最大限に生かすために

オトロンがオートバックスグループの一員となったことで、グループは車両調達から商品化、販売まで、中古車流通に関わる機能をさらに強化しました。
一方で、それぞれが培ってきた強みやノウハウを連携させることで、さらなる価値を生み出せる可能性がありました。両社の強みを結び付けることで、単独では実現できない新たな価値を生み出せるのではないか。そんな発想から、オートバックスカーズとオトロンの連携が始まりました。

 

グループ全体で見れば、良質な車両を集める力、車両価値を高める力、お客様へ届ける力に加え、商品化や物流などの機能も揃っています。これらを有機的につなぐことで、車両一台一台の価値を最大化するとともに、新たな中古車流通モデルの実現につなげていく。それがオートバックスカーズとオトロンの連携が目指す姿です。
 

協業が生み出した新たな価値

連携の第一歩は、車両調達領域から始まりました。
現在、オトロンはオートバックスカーズの共有在庫システムを活用し、必要な車両を直接選定して仕入れています。毎月数十台程度をこの仕組みで調達しており、オークションを介さないことで価格競争や落札手数料の影響を抑えながら、効率的な仕入れを実現しています。


さらに大きな変化を生んだのが、買取現場での情報連携です。
従来、査定価格を判断する際の重要な基準はオークション相場のみでした。しかし現在は、オトロンが持つ販売ニーズの情報も活用できるようになっています。つまり、「グループ内に購入したい販売先が存在する」という新たな価値基準が加わったのです。
その結果、従来なら十分な評価が難しかった車両についても価値を適切に見極めることが可能となり、買取競争力の向上と、仕入れコストの最適化の両立につながっています。
また、オークション市場では評価されにくい車両であっても、オトロンの販売チャネルでは高い価値を発揮するケースがあります。グループ内で最適な販売チャネルを見つけられることは、車両価値の最大化にもつながっています。

 

広がる連携の可能性

両事業が描く連携は、車両調達だけにとどまりません。オトロンが保有する商品化ファクトリーでは、整備、板金、美装、写真撮影までを一貫して実施しています。

今後はその機能を活用し、オートバックスカーズが買い取った車両の商品化スピードの向上や品質の向上にも取り組んでいきます。また、物流分野においても協業の可能性は広がっています。


オトロンでは配送管理のシステム化を進めており、将来的にはグループ横断の共同配送ネットワークの構築も視野に入れています。さらに、用品事業との連携も進み始めています。車両査定時に純正ホイールやマフラーなどの用品についても価値を適切に評価することで、車両と用品の双方から新たな価値を創出しています。
車両調達、商品化、物流、用品、そしてIT・DX。バリューチェーン全体で連携を広げることで、グループシナジーの創出はさらに加速しようとしています。

目指すのは「中古車流通エコシステム」

両事業が見据える未来は、単なる取引量の拡大ではありません。
オトロンでは、将来的に仕入れ車両の30%、さらには50%をオートバックスカーズ経由で調達することを目標に掲げています。


一方、オートバックスカーズが目指すのは、中古車の価値を最大限に引き出しながら、流通全体の効率化を実現する新たな中古車流通モデルです。グループ全体で在庫情報や販売ニーズを共有し、車両が最も価値を発揮できる販売先へ流通する仕組みをつくる。そして、商品化や物流の機能も連携させることで、中古車がグループ内で効率的に循環する仕組みを構築していく。それが、両事業が目指す「中古車流通エコシステム」です。

買取力、販売力、商品化力、物流機能、そしてIT・DX基盤。
グループ各社が持つ強みを有機的につなぐことで、中古車流通における新たな価値創出に挑戦しています

挑戦のその先へ

中古車流通は、長年にわたりオークションを中心とした仕組みに支えられてきました。
一方で、市場環境やお客様のニーズが変化するなか、車両一台一台の価値をより高めながら、最適な販売先へ届ける新たな流通のあり方も求められています。

 

当社グループは、オートバックスカーズの「買取力」とオトロンの「販売力・商品化力」を結び付け、さらに物流や用品、IT・DXの機能も連携させることで中古車がより高い価値を発揮できる流通の仕組みづくりを進めています。
この挑戦は、事業間シナジーの創出にとどまりません。車両を売却されるお客様には適正な価値評価を、購入されるお客様にはより良い商品と選択肢を提供することにつながります。また、グループ各社にとっても、車両調達から商品化、販売までの連携を強化することで、新たな価値創出と事業成長を実現する機会となります。


当社グループはこれからも、グループ各社の強みをつなぎながら、中古車一台一台の価値を最大限に引き出す新たな流通モデルの実現に挑戦していきます。そして、中古車流通エコシステムの構築を通じて、お客様に新たな価値を提供してまいります。