オートバックスのプライベートブランド(以下、PB)商品は、1977年から40年以上販売しています。タイヤやホイール、エンジンオイルやバッテリーをはじめ、車内外のアクセサリーなど約1,000アイテムを超えるラインアップに成長を遂げ、オートバックスが誕生して40周年を迎えた2014年に「AQ.」ブランドに統一し、生まれ変わりました。 

 

2018年にはAQ.シリーズの累計販売数量は2,000万個を突破し、多くのお客様にご愛顧いただいています。

当社のプライベートブランド商品開発秘話や「AQ.」ブランドの今後の挑戦をご紹介します。

 

「AQ.」ブランドへの統一と飛躍の軌跡

オートバックスでは1970年代後半から展開していたPB商品を商品群によって、ブランド名称を分けて展開していましたが、2014年7月に「あんしん・いちばん。」をコンセプトに「AQ.」ブランドとして統一し、カー用品はもちろん、タイヤ、オイル、バッテリーへとラインアップを広げてきました。

良質な商品を手ごろな価格で提供するための商品開発と販売環境づくりを推進し、特にバッテリーにおいてはお客様の8割以上がPB商品を選択するなど、AQ.に刷新してからおよそ4年で累計販売量は2,000万個に達しました。

 

「AQ.」ブランドの新しい価値創造と今後の展開

AQ.ブランド商品の売上げ向上の裏には、商品企画や販売推進の両輪をうまく回すための数々の苦労や困難な壁を乗り越えてきました。

AQ.ブランドリニューアル前から携わっている商品戦略部の能美 雅典に「AQ.」ブランドリニューアルについて商品開発への思いや、開発秘話を聞きました。

1年かけた「AQ.」ブランドへの大リニューアルプロジェクト

 「2013年からプライベートブランドリニューアルに関する社内プロジェクトに関わってきましたが、AQ.ブランドカラー(水色)について、オートバックスはオレンジカラーのイメージが強いため、社内合意を取るのが大変でした。」

 

AQ.は「『あんしん・いちばん。』を訴求するコンセプト」ですが、 カテゴリーごとに提供価値が異なることから、「各商品群において、どういうラインアップを構築するかを1年かけて議論を重ね、ブランドと商品アイテムをまとめていきました。」と当時を振り返ります。

お客様の感じる“不便さ”や“不満”を解消する

カー用品の種類も増えており、「お客様が感じている選ぶ際の“不便さ”や“不満”を解消すべく、商品の選びやすさを考慮して、『迷ったらコレ』というもう一つのコンセプトのもと、カテゴリーごとにラインアップ案を構築していきました。最もこだわったのはベーシック商品であってもナショナルブランドに引けを取らない品質を確保する事と価格の両立です。」と能美は話します。

 

商品開発が難航した「芳香・消臭クリップ」

ブランドリニューアルに合わせて新商品開発も同時に進め、多くのカテゴリーで商品を発売しましたが、かねてより芳香・消臭剤への悩みを持っていた能美は、「気軽に買える価格でも長持ちする」(低価格と持続性)をテーマに他にないベネフィットを提供すべく、中国の大手芳香剤工場と日本の大手香料メーカーとの3社タッグで商品開発に取り組みました。

 

開発当初は容器と香料の相性が合わず、香りが拡散しにくいという問題が発生し、何度も液体を調合し直し、そのたびにバイヤーと車内でテストを繰り返しました。当初想定外の失敗を重ねたものの、香りと効果の持続性(第三者の検査機関による50日以上継続を確認)の課題をクリアし、最後は炎天下の中で最終車両テストを経て4種類の香りを完成させました。また、本体のデザインや色合いにもこだわり、実際に色々なクルマへの装着テストを繰り返し、最終的にツヤのある丸型の容器に決定するまで、パッケージ仕様含め細部にわたる修正を繰り返しました。

 

当初の予定よりも開発期間が伸びましたが、課題をクリアし市場に送り出すことができました。店頭での展開方法にもこだわり、来店される方全員に商品に気づいてもらえるように専用の展示什器を何種類か用意しました。

 

これらのおかげか、大ヒット商品となりました。

コストと品質・性能のバランスがお客様のニーズに合致すれば多くのお客様に支持されるという結果に、勇気づけられました。

接客の現場に立ち、現場の声を商品開発に生かす

繁忙期には、オートバックスの店舗で実際に接客し、お客様やスタッフの意見を商品に開発に生かす取り組みも欠かしません。例えば「AQ.マイクロファイバークロス・モダンカラー」は、車内に置いても目立ちにくいシックなカラーを望むお客様の声を反映し、商品化を実現しました。

今後も、より多くのお客様のニーズ・用途にこたえられるようベーシック商品としての基本性能や品質と価格にこだわり続けていきたいです。

 

カー用品なら「AQ.」と言われるまでに成長させたい

これまで当社はPBブランドの統一や新商品開発に挑戦してきました。「AQ.の認知をカー用品のベーシックなカテゴリに浸透させ、カー用品なら「AQ.」といわれるまで成長させていきたい」と話します。

 

「品質と価格」の両立を目指す挑戦はこれからも続きます。

 

 

プライベートブランド 『AQ.』ホームページはこちら

https://www.autobacs.com/static_html/shp/aq/top.html